Arduino Uno R3の仕様・機能
当記事では、Arduino Uno R3(以下、Arduino Uno)の仕様・機能について、詳しく解説します。
Arduino Unoは、20種類以上の数あるエディションの中で、最も代表的かつ基本的なエディションです。
Arduino Unoの基本仕様
仕様 | Arduino Uno |
---|---|
基板サイズ | 74.9×53.3mm |
マイコンチップ/ 動作周波数 (プロセッサ) | ATmega328P/ 16MHz |
SRAM (メインメモリ) | 2kB |
Flashメモリ (フラッシュメモリ) | 32kB ※プログラムを保存 |
EEPROM | 1kB |
動作電圧 | +5V |
電源入力電圧 | +7~+12V |
出力電圧 | +5V、+3.3V |
デジタル入出力 | 20本 |
PWM出力 (パルス幅変調出力) | 6本 |
アナログ入力 | 6本 |
アナログ出力 (DAC) | - |
端子の定格電流 | 40mA/各端子 ※20mA/各端子、100mA/全端子までを推奨 |
プログラム 書き込み端子 | USB Type-B ICSP |
その他 インターフェース | UART I2C SPI |
Arduino Uno以外のArduinoボードの仕様については、以下の記事をご覧ください。
Arduino Unoの機能
Arduino Uno外観
ソケット配置(ピン配置)/LED配置
↑クリックすると拡大できます。
①マイコン(プロセッサ)
Arduino Unoのマイコン(プロセッサ)はMicrochip Technology社(アメリカ)の「ATmega328P」が使用されています。
マイコンとは、マイクロコントローラ(またはマイクロコンピュータ)の略称で、人間で言えば「頭脳」に相当する電子機器を制御する上では大変重要な部品です。
また、SRAM、Flashメモリ、EEPROMなどの各種メモリもマイコン内部に組み込まれています。
②USBポート
USBケーブルで、Arduino UnoとPCのUSBポートに接続することで、Arduino Uno-PC間で、通信をすることができます。
PCで作成したプログラム(スケッチ)を、Arduino Unoに書き込んだり、シリアル通信によって、PCからArduino Unoを制御することができます。
また、電源ジャックの代わりに、USBによってArduino Unoに給電することも可能です。
③電源ジャック
ACアダプタ(外形5.5mm、内径2.1mm)を接続して、Arduino Unoに給電することができます。
④リセットボタン
リセットボタンを押すことで、Arduino Unoを再起動することができます。プログラムを最初からやり直したい場合やArduino Unoの動作がおかしい場合などに利用します。
⑤入出力ポート・電源
デジタル入出力・PWM
デジタル入出力・PWM | 説明 |
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D0-D19 | デジタル入出力(0-19番ピン) HIGH(+5V)/LOW(0V)の入出力 |
PWM | 0~+5Vのアナログ出力 0Vと+5Vを高速で切り替えることで、擬似的にアナログ出力する方式 |
PWMとシリアル通信はデジタル入出力と共用です。プログラムでどちらを使うか指定できます。
アナログ入力
アナログ入力 | 説明 |
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A0-A5 | アナログ入力(0-5番ピン) 10bitのA/Dコンバータ(約4.8mVごとに1段階変化) |
↑PWM出力の関数も解説しています。
通信(コミュニケーション)
通信 (コミュニケーション) | 説明 | |
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UART (シリアル通信) | TX | シリアルデータ送信 |
〃 | RX | シリアルデータ受信 |
I2C | SCL | シリアルクロック |
〃 | SDA | シリアルデータ送受信 |
SPI | SS | 制御対象のデバイス選択 |
〃 | SCK | シリアルクロック |
〃 | MOSI | マスター⇒スレーブのデータ転送 |
〃 | MISO | スレーブ⇒マスターのデータ転送 |
電源関連
電源関連 | 説明 |
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Vin | 「③電源ジャック」の電圧が出力、 電源ジャックを使わず「Vin」からの給電も可能 |
GND | グラウンド・基準点 |
+5V | +5Vの電圧出力 |
+3.3V | +3.3Vの電圧出力 |
その他
その他 | 説明 |
---|---|
GND | グラウンド・基準点 |
AREF | アナログ入力の基準電圧(0~+5Vを入力) 通常は使用しない |
RESET | リセット (「④リセットボタン」と同機能) |
IOREF | +5Vの電圧出力 |
⑥LED
LED | 説明 |
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ON | Arduino Unoに給電されると点灯 |
TX | シリアル通信で送信時に点滅 |
RX | シリアル通信で受信時に点滅 |
L | デジタル入出力の13番に接続 |
Arduino Unoには4つのLED(チップ部品)が搭載されています。「L」のLEDについてもう少し詳しく説明すると、デジタル入出力の13番に接続されており、プログラムで13番ピンをHIGH(5V)にすると、点灯させることができます。
以下の記事では、統合開発環境のArduino IDEを使用して、Arduino Unoのプログラム書き込み方法を紹介しているのですが、サンプルプログラムとして、「L」のLEDを点滅させるプログラムを作成しています。
⑦ICSP
Arduino Unoでは、「ATmega328P用」と「ATmega16U2用」の2つのICSP端子があります。
ATmega328P用
ICSP対応のライタ(プログラム書き込み装置)を接続することで、Arduino Unoのマイコン(プロセッサ)である「ATmega328P」に、スケッチ(プログラム)を直接、書き込むことができます。
ただ、通常はUSBポートを経由してスケッチ(プログラム)を書き込めるので、書き込み用途として使用することは、ほとんどないと思います。
その他、SPI端子として使用することもできます。
ATmega16U2用
ICSP対応のライタ(プログラム書き込み装置)を接続することで、Arduino UnoのUSB-シリアル変換ICである「ATmega16U2」に、スケッチ(プログラム)を直接、書き込むことができます。
そのため、一応、USB用のデバイスを作成することが可能なのですが、Arduino IDEでの書き込みができないので、Arduinoボード全般で、ほとんど活用事例がないのが実情です。
Arduino Unoの技術資料の入手方法
Arduino Unoは、回路図などの各種技術資料をArduino公式WEBサイトから入手できます。
- EAGLEファイル
- 回路図:PDF形式
- ボードサイズデータ:DXF形式
まずは、以下のリンクからArduino公式WEBサイトに移動します。
「DOCUMENTATION」をクリックします。
それぞれのアイコンをクリックすると、EAGLEファイル、回路図、ボードサイズデータがダウンロードできます。
Arduino Unoの選び方
『Arduino Uno』は、ボード単体の他に、互換品や電子部品と組み合わせたキットも存在します。
電子工作初心者にとっては、どれを選べばいいのか迷ってしまうかもしれませんが、以下の記事で初心者でもわかりやすいように、ランキング形式でおすすめのArduino Unoを紹介しています。ぜひご覧ください。