LTspiceのシミュレーション

LTspice-トランジェント解析(.tran)の方法

当記事では、LTspiceでのトランジェント解析(.tran)の方法について詳しく解説します。
(トランジェント解析以外にも過渡応答解析などとも言われます。)

トランジェント解析は、電子回路に入力信号が投入された時、各電圧や電流の時間的変化を解析します。

実物の電子回路の計測では、オシロスコープでプローブを使って計測する方法と同じになりますね。

回路図を用意する

まずは、LTspiceでトランジェント解析を行うために、回路図を用意しましょう。

以下の記事で作成した回路図を使ってトランジェント解析を行います。LTspiceで回路図を作成したことのない方は解析の前に自分で回路図を作ってみることをおすすめします。

また、こちらで作成済みの回路図を用意したので、すぐに解析から始めたい方は以下のリンクをクリックしてダウンロードしてください。

ダウンロード

信号源の設定

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すでに「LTspice-実践形式で回路図作成の方法を覚えよう!」の記事で信号源の設定を行っていますが、念のため確認しておきましょう。

回路図の信号源V1をマウスで「右クリック」して、「Independent Voltage Source」の画面を開きます。

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SINEが選択され、DC offset[V]:0、Amplitude[V]:2、Freq[Hz]:500と入力されていることを確認します。

トランジェント解析(.tran)の設定

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メニューバーの「Simulate」-「Edit Simulation Cmd」をクリックして、「Edit Simulation Command」の画面を開きます。

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「Transient」を選択し、Stop timeに「10m」と記入します。すると、画面の下側に「.tran 10m」と表示されるはずです。

これで、10msecの間、トランジェント解析を行う設定になります。

なお、LTspiceでは以下の表のようにm以外にも補助単位を使用することができます。

もちろん、補助単位を使わずに10mではなく、0.01と入力しても問題ありません。

LTspiceで使用できる補助単位

記号
(接頭辞)
読み方 倍数
T テラ 1012
G ギガ 109
Meg メガまたは
メグ
106
k キロ 103
m ミリ 10-3
u マイクロ 10-6
n ナノ 10-9
p ピコ 10-12
f フェムト 10-15

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「.tran 10m」と.tranのドットコマンドが表れるので、適当な位置に配置します。本記事では、信号源V1の近くに配置しました。

ドットコマンドは「Edit Text on the Schematic」で作成可能

「Edit Simulation Command」の画面から、.tranのドットコマンドを作成しましたが、「Edit Text on the Schematic」でも作成可能です。

ツールバーの「SPICE Directive」をクリックすると、「Edit Text on the Schematic」の画面が表れます。

SPICE directiveが選択されていることを確認して、ドットコマンドの構文(今回の場合は.tran 10m)を入力、OKをクリックすれば、作成したドットコマンドを配置することができます。

シミュレーション

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ツールバーの「Run」をクリックすると、シミュレーションが実行されます。シミュレーション時間は回路の規模などにより異なります。

解析結果

当記事では、LTspiceの電圧プローブで簡単に解析結果を確認してみたいと思います。

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シミュレーション後、カーソルを回路図の結線に近づけると、カーソルが「電圧プローブ」に変わります。

VinとOUTPUTを電圧プローブでクリックします。

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VinとOUTPUTの電圧波形が波形表示画面に表れます。出力信号が入力信号の2倍で反転増幅しているのがわかりますね。

今回、トランジェント解析に使用した回路図は以下のリンクからダウンロードできます。

ダウンロード

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