Arduino Nanoの仕様・機能

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当記事では、Arduino Nanoの仕様・機能について、詳しく解説します。

Arduino Nanoは、元々、小型なArduino Micoroと比較して、さらに小さいArduinoボードです。ブレッドボードに直接差し込んで利用できるようになっています。

なお、現在、Arduino Nanoと同じ形状・フットプリントで、高性能・低価格になった「Arduino Nano Every」が発売されています。

Arduino Nano Everyの仕様・機能についての詳細は、以下の記事をご覧ください。

目次

Arduino Nanoの基本仕様

仕様Arduino Nano
基板サイズ43.2×17.8mm
マイコンチップ/
動作周波数
(プロセッサ)
ATmega328P/
16MHz
SRAM
(メインメモリ)
2kB
Flashメモリ
(フラッシュメモリ)
※プログラムを保存
32kB
EEPROM1kB
動作電圧+5V
電源入力電圧+7~+12V
出力電圧+5V、+3.3V
デジタル入出力20本
PWM出力
(パルス幅変調出力)
6本
アナログ入力8本
アナログ出力
(DAC)
-
端子の定格電流40mA/各端子
プログラム
書き込み端子
Mini USB Type-B
ICSP
その他
インターフェース
UART
I2C
SPI

Arduino Nano以外のArduinoボードの仕様については、以下の記事をご覧ください。

Arduino Nanoの機能

Arduino Nano外観

ピン配置/LED配置

Arduino Nano ピン配置 LED配置

↑クリックすると拡大できます。

①マイコン(プロセッサ)

Arduino Nanoのマイコン(プロセッサ)はMicrochip Technology社(アメリカ)の「ATmega328P」が使用されています。

マイコンとは、マイクロコントローラ(またはマイクロコンピュータ)の略称で、人間で言えば「頭脳」に相当する電子機器を制御する上では大変重要な部品です。

また、SRAM、Flashメモリ、EEPROMなどの各種メモリもマイコン内部に組み込まれています。

②USBポート

USBケーブルで、Arduino NanoとPCのUSBポートに接続することで、Arduino Nano-PC間で、通信をすることができます。

PCで作成したプログラム(スケッチ)を、Arduino Nanoに書き込んだり、シリアル通信によって、PCからArduino Nanoを制御することができます。

また、Arduino Unoのような電源ジャックがないため、USBによってArduino Nanoに給電する役割もあります。

ただし、USBポートが、あまり使われなくなりつつある「Mini USB Type-B」になっているので、ご注意下さい。

③リセットボタン

リセットボタンを押すことで、Arduino Nanoを再起動することができます。プログラムを最初からやり直したい場合やArduino Nanoの動作がおかしい場合などに利用します。

④入出力ポート・電源

デジタル入出力・PWM

デジタル入出力・PWM説明
D0-D19デジタル入出力(0-19番ピン)
HIGH(+5V)/LOW(0V)の入出力
PWM0~+5Vのアナログ出力
0Vと+5Vを高速で切り替えることで、擬似的にアナログ出力する方式

PWMとシリアル通信はデジタル入出力と共用です。プログラムでどちらを使うか指定できます。

アナログ入力

アナログ入力説明
A0-A7アナログ入力(0-7番ピン)
10bitのA/Dコンバータ(約4.8mVごとに1段階変化)

↑PWM出力の関数も解説しています。

通信(コミュニケーション)

通信
(コミュニケーション)
説明
UART
(シリアル通信)
TXシリアルデータ送信
RXシリアルデータ受信
I2CSCLシリアルクロック
SDAシリアルデータ送受信
SPISS制御対象のデバイス選択
SCKシリアルクロック
MOSIマスター⇒スレーブのデータ転送
MISOスレーブ⇒マスターのデータ転送

電源関連

電源関連説明
Vin「Vin」に入力された電圧が出力、
USBポートからの給電も可能
GNDグラウンド・基準点
+5V+5Vの電圧出力
+3.3V+3.3Vの電圧出力

その他

その他説明
GNDグラウンド・基準点
AREFアナログ入力の基準電圧(0~+5Vを入力)
通常は使用しない
RESETリセット
(「③リセットボタン」と同機能)

⑤LED

LED説明
ONArduino Nanoに給電されると点灯
TXシリアル通信で送信時に点滅
RXシリアル通信で受信時に点滅
Lデジタル入出力の13番に接続

Arduino Nanoには4つのLED(チップ部品)が搭載されています。「L」のLEDについてもう少し詳しく説明すると、デジタル入出力の13番に接続されており、プログラムで13番ピンをHIGH(5V)にすると、点灯させることができます。

以下の記事では、統合開発環境のArduino IDEを使用して、Arduino Unoのプログラム書き込み方法を紹介しているのですが、サンプルプログラムとして、Arduino Nanoと同様に13番ピンに接続されている「L」のLEDを点滅させるプログラムを作成しています。

⑥ICSP(ATmega328P用)

ICSP対応のライタ(プログラム書き込み装置)を接続することで、Arduino Nanoのマイコン(プロセッサ)である「ATmega328P」に、スケッチ(プログラム)を直接、書き込むことができます。

ただ、通常はUSBポートを経由してスケッチ(プログラム)を書き込めるので、書き込み用途として使用することは、ほとんどないと思います。

その他、SPI端子として使用することもできます。

Arduino Nanoの技術資料の入手方法

Arduino Nanoは、回路図などの各種技術資料をArduino公式WEBサイトから入手できます。

Arduino Nanoの技術資料
  • EAGLEファイル
  • 回路図:PDF形式
1

まずは、以下のリンクからArduino公式WEBサイトに移動します。

2
Arduino Nano DOCUMENTATION

「DOCUMENTATION」をクリックします。

3
Arduino Nano EAGLEファイル 回路図 ダウンロード

それぞれのアイコンをクリックすると、EAGLEファイル、回路図がダウンロードできます。

Arduino Nanoのおすすめ購入先

Arduino Nano』の購入は、一般的な店頭では扱っていないので、Amazonなどのネット通販がおすすめです。

また、Arduino Unoがメインになってしまいますが、ボードと電子部品を組み合わせたキットも存在します。

これらのキットもネット通販で購入できるので、Arduino Nanoと一緒に購入することで、一通りの実験用に使える電子部品をまとめて揃えることが可能です。

以下の記事で電子工作初心者でもわかりやすいように、ランキング形式で紹介しています。ぜひご覧ください。

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