Arduino Dueの仕様・機能

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当記事では、Arduino Dueの仕様・機能について、詳しく解説します。

Arduino Dueは、Arduino Unoと比較して、メモリやI/Oが大幅に増えている上に、動作周波数も約5倍となっています。ただし、他のArduinoボードと違い、動作電圧が「+3.3V」になっているので印加する電圧の取り扱いに注意が必要です。

目次

Arduino Dueの基本仕様

仕様Arduino Due
基板サイズ101.6×53.3mm
マイコンチップ/
動作周波数
(プロセッサ)
AT91SAM3X8E/
84MHz
SRAM
(メインメモリ)
96kB
Flashメモリ
(フラッシュメモリ)
※プログラムを保存
512kB
EEPROM-
動作電圧+3.3V
電源入力電圧+7~+12V
出力電圧+5V、+3.3V
デジタル入出力54本
PWM出力
(パルス幅変調出力)
12本
アナログ入力12本
アナログ出力
(DAC)
2本
端子の定格電流130mA/全端子
プログラム
書き込み端子
Micro USB Type-B
Micro USB Type-AB
ICSP
その他
インターフェース
UART
I2C
SPI
CAN
USB

Arduino Due以外のArduinoボードの仕様については、以下の記事をご覧ください。

Arduino Dueの機能

Arduino Due外観

ソケット配置(ピン配置)/LED配置

Arduino Due ピン配置 LED配置

↑クリックすると拡大できます。

①マイコン(プロセッサ)

Arduino Dueのマイコン(プロセッサ)はMicrochip Technology社(アメリカ)の「AT91SAM3X8E」が使用されています。

マイコンとは、マイクロコントローラ(またはマイクロコンピュータ)の略称で、人間で言えば「頭脳」に相当する電子機器を制御する上では大変重要な部品です。

また、SRAM、Flashメモリなどの各種メモリもマイコン内部に組み込まれています。
(Arduino Dueには、EEPROMは搭載されていません。)

②USBポート

Arduino Dueでは、「Programming Port」と「Native USB Port」の2つのUSBポートがあります。どちらもスケッチ(プログラム)の書き込みができますが、チップ消去の動作の違いから、Programming portからの書き込みが推奨されています。

また、電源ジャックの代わりに、USBによってArduino Dueに給電することも可能です。

Programming Port(Micro USB Type-B)

Programming Portは、ATMmega16U2を経由してSAM3XのRx0/TX0に接続されています。

Programming Portでのスケッチ(プログラム)書き込みは、Arduino IDEで「Arduino Due(Programming Port)」を選択します。

チップ消去は「ハード消去」で行うため、通常、Programming Portでのプログラム書き込みが推奨されています。

Native USB Port(Micro USB Type-AB)

Native USB Portは、直接、SAM3Xに接続されています。シリアル通信やホストモード対応でキーボード、マウスなどのUSBデバイスを接続することができます。

Native USB Portでのスケッチ(プログラム)書き込みは、Arduino IDEで「Arduino Due(Native USB Port)」を選択します。

ただし、チップ消去は「ソフト消去」で行うため、Native USB Portでのプログラム書き込みは推奨されていません。

③電源ジャック

ACアダプタ(外形5.5mm、内径2.1mm)を接続して、Arduino Dueに給電することができます。

④リセットボタン

リセットボタンを押すことで、Arduino Dueを再起動することができます。プログラムを最初からやり直したい場合やArduino Dueの動作がおかしい場合などに利用します。

⑤入出力ポート・電源

デジタル入出力・PWM

デジタル入出力・PWM説明
D0-D53デジタル入出力(0-53番ピン)
HIGH(+3.3V)/LOW(0V)の入出力
PWM0~+3.3Vのアナログ出力
0Vと+3.3Vを高速で切り替えることで、擬似的にアナログ出力する方式

PWMとシリアル通信はデジタル入出力と共用です。プログラムでどちらを使うか指定できます。

アナログ入力/アナログ出力

アナログ入力説明
A0-A11アナログ入力(0-11番ピン)
10bitのA/Dコンバータ(約3.2mVごとに1段階変化)
アナログ出力説明
DAC0-DAC1アナログ出力(0-1番ピン)
12bitのD/Aコンバータ(約0.81mVごとに1段階変化)

↑PWM出力の関数も解説しています。

通信(コミュニケーション)

通信
(コミュニケーション)
説明
UART
(シリアル通信)
TXシリアルデータ送信
RXシリアルデータ受信
I2CSCLシリアルクロック
SDAシリアルデータ送受信
SPISS制御対象のデバイス選択
SCKシリアルクロック
MOSIマスター⇒スレーブのデータ転送
MISOスレーブ⇒マスターのデータ転送
CANTXシリアルデータ送信
RXシリアルデータ受信

電源関連

電源関連説明
Vin「③電源ジャック」の電圧が出力、
電源ジャックを使わず「Vin」からの給電も可能
GNDグラウンド・基準点
+5V+5Vの電圧出力
+3.3V+3.3Vの電圧出力

その他

その他説明
GNDグラウンド・基準点
AREFアナログ入力の基準電圧(0~+3.3Vを入力)
通常は使用しない
RESETリセット
(「④リセットボタン」と同機能)
IOREF+3.3Vの電圧出力

⑥LED

LED説明
ONArduino Dueに給電されると点灯
TXシリアル通信で送信時に点滅
RXシリアル通信で受信時に点滅
Lデジタル入出力の13番に接続

Arduino Dueには4つのLED(チップ部品)が搭載されています。「L」のLEDについてもう少し詳しく説明すると、デジタル入出力の13番に接続されており、プログラムで13番ピンをHIGH(3.3V)にすると、点灯させることができます。

以下の記事では、統合開発環境のArduino IDEを使用して、Arduino Unoのプログラム書き込み方法を紹介しているのですが、サンプルプログラムとして、Arduino Dueと同様に13番ピンに接続されている「L」のLEDを点滅させるプログラムを作成しています。

⑦ICSP/SPI/DEBUG/JTAG

Arduino Dueでは、以下の端子が設置されています。

ICSP/SPI/DEBUG/JTAG
  • ICSP(ATmega16U2用)
  • SPI
  • DEBUG(SWD)
  • JTAG

Arduino Dueの技術資料の入手方法

Arduino Dueは、回路図などの各種技術資料をArduino公式WEBサイトから入手できます。

Arduino Dueの技術資料
  • EAGLEファイル
  • 回路図:PDF形式
  • FRITZINGファイル
1

まずは、以下のリンクからArduino公式WEBサイトに移動します。

2
Arduino Due DOCUMENTATION

「DOCUMENTATION」をクリックします。

3
Arduino Due EAGLEファイル 回路図 FRITZINGファイル ダウンロード

それぞれのアイコンをクリックすると、EAGLEファイル、回路図、FRITZINGファイルがダウンロードできます。

Arduino Dueのおすすめ購入先

Arduino Due』の購入は、一般的な店頭では扱っていないので、Amazonなどのネット通販がおすすめです。

また、Arduino Unoがメインになってしまいますが、ボードと電子部品を組み合わせたキットも存在します。

これらのキットもネット通販で購入できるので、Arduino Dueと一緒に購入することで、一通りの実験用に使える電子部品をまとめて揃えることが可能です。

以下の記事で電子工作初心者でもわかりやすいように、ランキング形式で紹介しています。ぜひご覧ください。

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