LTspice-解析の種類

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当記事では、LTspiceで行うことのできる解析の種類について簡単にご紹介します。それぞれの詳しい解析方法について説明はリンク先の記事をご覧ください。

なお、LTspiceでの回路図作成方法の詳しい解説は、以下の記事をご覧ください。

目次

LTspiceで行うことができる解析の種類-基本編

LTspiceでは、「.」から始める「ドッドコマンド」を回路図に挿入することによって、以下の6種類の解析を行うことができます。

LTspiceで行うことができる解析の種類-基本編
  1. トランジェント解析(.tran)
  2. AC解析(.ac)
  3. DCスイープ解析(.dc)
  4. ノイズ解析(.noise)
  5. DC伝達関数解析(.tf)
  6. DC動作点解析(.op)

上記の解析の内、一般的に使用頻度が高いのが「トランジェント解析(.tran)」と「AC解析(.ac)」なので、回路シミュレータ初心者はまずこの二つの解析についてしっかり覚えておきましょう。

トランジェント解析(.tran)

LTspice XVII トランジェント解析(.tran)

トランジェント解析(.tran)は、電子回路に入力信号が投入された時、各電圧や電流の時間的変化を解析します。

実物の電子回路の計測では、オシロスコープでプローブを使って計測する方法と同じになります。

AC解析(.ac)

LTspice XVII AC解析(.ac)

AC解析(.ac)は電子回路の周波数特性を解析します。

DCスイープ解析(.dc)

LTspice XVII DCスイープ解析(.dc)

DCスイープ解析(.dc)は、電子回路の入力信号の直流電圧を掃引(電圧を時間に対して振る)して解析します。

ダイオード、トランジスタ、オペアンプなどの直流特性(DC特性)を解析するのに使います。

ノイズ解析(.noise)

LTspice XVII ノイズ解析(.noise)

ノイズ解析(.noise)は、電子回路のノイズの周波数特性を解析します。

DC伝達関数解析(.tf)

LTspice XVII DC伝達関数解析(.tf)

DC伝達関数解析(.tf)は、直流小信号の伝達関数を計算するため、電子回路で入力と出力を定義して、入出力変換比率(出力/入力)、入力インピーダンス、出力インピーダンスを算出します。

DC動作点解析(.op)

LTspice XVII DC動作点解析(.op)

DC動作点解析(.op)は、電子回路の定常状態での各ノードの直流電圧・電流を算出します。

LTspiceで行うことができる解析の種類-応用編

ドットコマンドを組み合わせることにより、「LTspiceで行うことができる解析の種類-基本編」で紹介した解析と同時に以下の3種類の解析を行うことができます。

LTspiceで行うことができる解析の種類-応用編
  1. パラメトリック解析(.step)
  2. 温度解析(.temp)
  3. モンテカルロ解析(mc)

特にパラメトリック解析は、電子部品のパラメータを変えていきながら解析できるので、ブレッドボードでの試作で電子部品を変えながら計測するよりも圧倒的に早く電子回路の検証をすることができます。ぜひ早めに覚えることをおすすめします。

パラメトリック解析(.step)

LTspice XVII パラメトリック解析(.step)

パラメトリック解析(.step)は、電子回路の抵抗、コンデンサ、コイル、電源などのパラメータを変更しながら解析します。

トランジェント解析、AC解析、DCスイープ解析などと同時に行います。

温度解析(.temp)

LTspice XVII 温度解析(.temp)

温度解析(.temp)は、電子回路のオペアンプやトランジスタなどの半導体の温度特性の影響を解析します。

トランジェント解析、AC解析、DCスイープ解析などと同時に行います。

モンテカルロ解析(mc)

LTspice XVII モンテカルロ解析(mc)

モンテカルロ解析(mc)は電子回路の部品による誤差の影響を解析します。

トランジェント解析、AC解析、DCスイープ解析などと同時に行います。

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