【プロおすすめ】電子工作に必要なワイヤーストリッパーの選び方
ワイヤーストリッパーと一口に言ってもたくさんの種類があるので、どれを選んだらいいのか迷ってしまうかもしれませんが、電子工作の用途であれば、「手動タイプのワイヤーストリッパー」が最も向いていると言えます。
当記事では、電子工作初心者でも迷わないように、ランキング形式で、さらに詳しくおすすめのワイヤーストリッパーについて紹介していきます。
ワイヤーストリッパーとは何か?
↑上下どちらも手動タイプのワイヤーストリッパー、適用電線により穴径が異なる。
ワイヤーストリッパーとは、主に電線の被覆を剥くための工具です。
ニッパーやカッターでも代用できますが、相当慣れていないと電線を傷つけてしまったり被覆を剥くのに時間がかかってしまうので、誰でも簡単に扱うことのできるワイヤーストリッパーは電子工作でぜひとも揃えておきたい工具です。
以下のように、ワイヤーストリッパーは機能・形状により分類することができます。
- 手動タイプ:被覆を切る機能のみ
- 自動タイプ:被覆を引きちぎることで被覆の切断とストリップを同時に行う
- 横剥きタイプ:被覆の切断・ストリップを行う、同一径の電線を連続してストリップするのに向く
この中で、電子工作に向いているのは、「手動タイプのワイヤーストリッパー」になります。
もちろん、自動タイプや横剥きタイプでも十分に使用することはできますが、趣味の電子工作用としては機能が高すぎてオーバースペック気味になります。
適切な手動タイプを選べば、電子工作で主に使用する電線のサイズをカバーできますし、オプションの「ストリップゲージ」を装着することで簡単にストリップの長さを一定に固定することが可能です。
ワイヤーストリッパーおすすめランキング
ここから、当サイト管理人がおすすめするワイヤーストリッパーをランキング形式でご紹介します。
紹介するのは全て電子工作に向いている「手動タイプのワイヤーストリッパー」になり、Amazon、楽天、Yahoo!などのネットショップからも手軽に購入できるものを選んでみました。
おすすめワイヤーストリッパー比較
ランキング | No1 | No2 | No3 |
---|---|---|---|
品番 | No.3500E-2 | No.3500E-1 | PA-06 |
メーカー | VESSEL(ベッセル) | VESSEL(ベッセル) | ENGINEER(エンジニア) |
サイズ | 155mm | 155mm | 175mm |
重量 | 100g | 100g | 134g |
適用電線 | AWG18/20/22/24/26/28/30 | AWG12/14/16/18/20/22/24 | AWG18/20/22/24/26/28/30 |
No1『VESSEL ワイヤーストリッパー No.3500E-2』
- サイズ:155mm
- 重量:100g
- 適用電線:AWG18/20/22/24/26/28/30
一番おすすめしたいのが、『VESSEL(ベッセル) ワイヤーストリッパー No.3500E-2』になります。
他の同等機能のワイヤーストリッパーと比較すると1/2程度の低価格な上に、適用電線のサイズがAWG18~30になっているので、電子工作で主に使用する電線をほとんどカバーできます。
また、グリップ部にはAWG、mm、mm2対応の簡易換算表が表記されているので、ワイヤーストリッパー初心者にも優しい仕様になっています。
さらに、地味に嬉しい機能がNo.3500E-2の切断能力です。電線を切断する際、ニッパーの刃だと押しつぶして切断するのに対して、ワイヤーストリッパーの刃は包丁のようにスパッときれいに切断するので電線がより傷まないのです。
そのため、当サイト管理人の場合、電子部品のリード線の切断はニッパーを使っているのですが、電線の切断はワイヤーストリッパーを使うようにしています。
なお、他社製品ですが、以下のような『ENGINEER(エンジニア) ストリップゲージ PA-90』を装着することで、ストリップの長さを1~24㎜に固定できるため、連続して同じ長さの被覆を向く場合、格段に作業効率が高まります。
ストリップゲージが有るのと無いのでは作業性が全く違ってくるので、VESSELのワイヤーストリッパーを使っている方にもおすすめです。
No2『VESSEL ワイヤーストリッパー No.3500E-1』
- サイズ:155mm
- 重量:100g
- 適用電線:AWG12/14/16/18/20/22/24
次に紹介するのが、『VESSEL(ベッセル) ワイヤーストリッパー No.3500E-1』になります。
先ほど紹介したVESSEL(ベッセル)のNo.3500E-2との違いは、適用電線でNo.3500E-1はAWG12~24に対応しています。
その他の機能は同じなので、電源線などNo.3500E-2より太い電線の被覆を剥く必要がある場合におすすめです。
なお、他社製品ですが、以下のような『ENGINEER(エンジニア) ストリップゲージ PA-90』を装着することで、ストリップの長さを1~24㎜に固定できるため、連続して同じ長さの被覆を向く場合、格段に作業効率が高まります。
ストリップゲージが有るのと無いのでは作業性が全く違ってくるので、VESSELのワイヤーストリッパーを使っている方にもおすすめです。
No3『ENGINEER ワイヤーストリッパー 細線用 PA-06』
- サイズ:175mm
- 重量:134g
- 適用電線:AWG18/20/22/24/26/28/30
最後に紹介するのが、『ENGINEER(エンジニア) ワイヤーストリッパー 細線用 PA-06』になります。
VESSEL(ベッセル)のNo.3500E-2と比較すると、外観の形状・適用電線・刃部などほとんど変わらないように見えますが、実はストリッパー穴径が適用電線の線芯直径より約1.5倍大きくなっており芯線をキズつけない設計になっています。
例えば、AWG24であれば線芯直径は0.5mmになりますが、PA-06のストリッパー穴径は0.65mmになっています。
ただ、このようにストリッパー穴径を大きく設計していることから、以下のようにより線と単線で被覆をむくストリッパー穴径が異なってしまうようです。
ストリッパー穴径 [mm] | AWG番号(より線) | AWG番号(単線) |
---|---|---|
0.4 | 28~30 | 28 |
0.5 | 26 | 26 |
0.65 | 24 | 24 |
0.8 | 22~24 | 22 |
0.95 | 20~22 | 20 |
1.15 | 20 | 18 |
1.45 | 18 | 16 |
PA-06本体に表記されているAWG番号は「より線向け」になっているので、少し分かりづらいですよね。どちらかと言えば、ワイヤーストリッパーにある程度慣れている方におすすめです。
その他の特徴としては、以下のように『ENGINEER(エンジニア) ストリップゲージ PA-90』が用意されているので、これを装着することでストリップの長さを1~24㎜に固定できるので、連続して同じ長さの被覆を向く場合、格段に作業効率が高まります。
その他に電子工作に必要な工具は?
当記事『電子工作に必要なワイヤーストリッパーの選び方』では、電子工作に向いているワイヤーストリッパーのおすすめを紹介してきました。
ですが、電子工作では、ワイヤーストリッパー以外に、ハンダゴテ、ニッパー、ラジオペンチなどその他の工具も必要になってきます。
以下の記事で、初心者でもわかりやすいように、電子工作に必要な工具・計測器について紹介しているので、ぜひご覧ください。